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原点に戻って

Sous vide の原点に戻ってみると2015年ごろ真空調理と言う方法があると聞いて飛びついてみたのが始まりだった。 日本でも2020年ぐらいにかなり話題にあがるようになっています。ときどき加熱不足が話題になっています。 そもそも論になりますが、Sous vide=低温調理になってしまったのが間違いかと感じます。 低温調理と言う名前から低い温度と短時間の間違った選択が問題になっているようです。 私見ではSous vide=真空調理(定温調理)として位置付けているのでイメージが違います。

肉の色を求める

よく肉の調理後の色を求めて温度を下げる場合を見受けますが、どうなんでしょう? Sous-videは名前の由来通り、温水の当たる面を均一にし、湯温がしっかり伝わるため真空パックにした材料を温水プールに沈めます。 真空パックにして加熱された肉は取り出されてカットしたときに空気に触れることによって赤身を帯びます。 つまりパーシャル冷凍してあったローストビーフを切り出すと綺麗なピンク色になるわけで、 55 度や60度で湯煎した両方がピンク色になります。 なので温度を下げることに拘る必要がないかと思われます。温度が低いほどピンクになるわけではありません。 真空パックは重要ですが、湯煎温度に達したら入れ、終わったら取りだす。取り出したら氷水で急冷することも重要です。

読むべきサイト

ここは読んでおきたいサイトです。

https://douglasbaldwin.com/sous-vide.html#Roast_Beef Anovaにもボールドウィン博士のノウハウが注がれています。

当時はCooking Geeksが唯一の参考本でした。

Cooking for Geeks の中でも博士のコラムがあります。

ステーキの焼き方サイトhttps://www.seriouseats.com/food-lab-complete-guide-to-sous-vide-steak はとても詳しく Sous-videのマッチしてます。

魔法の温度帯

Sous-videでで使う温度帯は54.5度から65度です。これが魔法の温度帯です。 温水プール温度が肉の中心に伝わる時間は、温度に関係なく肉の厚みのみです。そこから減菌のため時間を調理することになります。なお中心温度は0.5度低い温度になるため、調理時間の表は55度からになっています。肉の厚みは70㎜以下になるようにトリミングします。

和牛は脂がしっかり入っているので 57度から60度でローストビーフ作る機会が多かったのですが赤ワインで味付けすると55度でもしっとりするようになりました。

  1. 1.5%の塩を打ち揉み解し、真空パックをして1晩置く㋐
  2. 赤ワインを60ml 温めアルコールを煮きる(香りがよくなる)
  3. 煮きった赤ワインを㋐に入れ再び真空パンクにして1晩置く
  4. 寝かせた㋐をAnovaで湯煎する。 55度 6時間
  5. 終了したら氷水で急速冷却する。もしくは冷凍する。
  6. 食べる前にバーナーで炙る
  7. 少し休ませてから切る

ワインを入れた状態で真空パックをすると良く染み込むようだ。とてもしっとり柔らかくなる。

豚も同様にたれと同時に真空パックにすると味が染み込みます。

  1. 1.5%の塩を振り揉み冷蔵庫でひと晩寝かす
  2. 周りをキッチンペーパーでふき取り、調味料を入れて再び真空パックにして冷蔵庫でひと晩寝かす
  3. Anova で 62度C、8時間湯煎する

真空パックに液体を入れるマリネ状態ときの時間は通常より多い1.6倍にしています。

調味料

  • ヨシダのBBQのたれ、大さじ3
  • 醤油、大さじ 1
  • 砂糖、大さじ 1

できあがりは

程よく水分が残っていてロースハムに近い状態になった。

そもそも論

せっかくなのでまとめ

  • 食品病原菌は、-1.3°C ~ 52.3°Cの間でのみ増殖できる。
  • それに対し腐敗細菌は -5°Cで増殖し始める。
  • 4.4°Cで増殖が止まるのは間違いで、増殖するけど危険レベルに達するのに数日かかるが正しい。
  • 4.4°Cでは、リステリア菌は 1 日1回しか増殖できない。
  • 52.3°Cをわずかに超える温度では、食品が安全になるのに多くの時間が必要。
  • 60°Cの場合わずか12分で安全になる。
  • 25mmの厚さのハンバーガーを54.4°で安全に湯煎する場合2時間30分かかる。
  • 加熱時は中心部の温度が35°以上52°未満の状態の時間を170分以内
  • 加熱後の冷却時は中心部の温度が25°以上55°未満の状態の時間を200分以内

最近みつけたのはオーブンで低温調理するページがありました。鶏の胸肉や豚肩ブロックを塩コショウを打ってオイルを染み込ませてから100度で余熱したオーブンに放り込んで90分と言うやり方です。オーブンは余熱によって安定しますが、電気釜系の温度は減衰波形のような動きで上下がかなりあります。なるべく保温だけに頼らないようにしています。

Anovaを使うだけでなくオーブンでも同じように低温調理はできます。定温にはならないだけです。 温度プローブを挿せば数値で判断できるようになるのでAnova感覚で使えます。

へえ~と思ったのが https://www.youtube.com/watch?v=KEuwb6Yq5FY このページでしょうか?

我が家のでER-RD5000は100度以上350度まで90分の仕様なので同じ要領で行えます。試してみると、ちょうど64度付近になります。豚肩ブロックも肉芯温度が62度が20分以上になりちょうど良さそうです。オーブンは素人なので芯温は必ず確認しています。 最近では豚でもE型肝炎がクローズアップされることがおおくなりました。確かに子豚のときはE型を持っていますが、出荷頃には消える前提でした。 また持っていても肉には移らない処置をしながら加工していると聞いています。流通している塊には居ないことを信じつつ、豚の場合は最低でも62度20分は保持するように意識しています。

オーブンで焼く絶対に失敗しないステーキの焼き方

  1. https://us-life.hatenablog.com/entry/steak
  2. https://us-life.hatenablog.com/entry/perfect-steak

を参考に焼いてみた。200°F/93°CはER-RD5000 では下げられないので100°Cでやってみた。サーロインだったこともあり少し火が入り過ぎてしまった。 どうも肉芯温が55度のになったら取り出してアルミに包んで休ませるのが良さそうだった。

100度の余熱し網ラックに乗せ加熱すると40分で55度なった。このまま57度まで加熱を進めると火が入りすぎてしまう。 ウエブに書いてあるようにクレージーソルトをまぶして焼いた。次回は

  1. バーナーで炙る
  2. キッチンペーパーで包みサラダオイルをかける(15分)
  3. ペーパータオルを外し『ほりにし』を強めにまぶす
  4. プローブを挿す
  5. 100度で余熱し40分焼く(肉芯温が55度に達したら止める)
  6. アルミホイールに包み20分休ませる

でやってみようと思う。

さらに別解を物色しているとAnovaの Precision ovenのページにいくつかの興味深いレシピがありました。 https://oven.anovaculinary.com/collection/a8d45b4f-00e2-581b-b05d-53f9abeb5ffa Anova cookerの時間を短縮して真空パックを使わずに真空調理モードを使う感じに進化系を感じます。

Anova Precision Oven(APO)は真空パックに要らない真空調理モードと言っています。プロの使うスチコンを家庭用にした製品(欲しい~)。 方向性を曲げずに進化しています。

APOがすごいなと思うところは

  • 温度が細かく設定できる
  • 時間も24時間連続稼働できる
  • 温度プロービング制御が可能になっている
  • 24時間蒸すための水タンクが備わっている(5L)
  • 温度の切れ間なくスチームを使える
  • 庫内にプローブソケットがあって閾値設定が行える

我が石窯オーブンの標準メニューだと80度で低温蒸しを使ったステーキが紹介されていたりする。 80度で15分でレアになるようなレシピがWEB上にあった。減菌を気にした紹介が印象的だった。

Precision Oven のレシピを見ていると先に書いたステーキの焼き方とほとんど変わらない。物理的違いだけで同じに思えます。 ミディアムレアの温度135度Fにプローブをセットし、それより10度位高い温度で加熱するようです。135度Fは57.2度Cのことです。 そうであれば、ER-RD5000では、5度単位でしか可変できないので65度もしくは70度で加熱すれば良いことになります。 あとは温度プローブ挿して57度(場合により55度)に達したら終了にすれば良さそうです。

実際にやってみると指定温度-2度近くまで上昇するようです。また低温蒸しは25分が最大値でした。 60度設定にして58度までしか上がらないのであれば結果良しになりそうです。温度上昇がなければ変性も進まないので丁度良いですね。 定温加熱としては使える技になりそうです。

  1. バーナーで炙る
  2. キッチンペーパーで包みサラダオイルをかける(15分)
  3. ペーパータオルを外し『ほりにし』を強めにまぶす
  4. 温度プローブを挿す
  5. 65度余熱し余熱し40分焼く(肉芯温が57度に達したら止める)
  6. アルミホイールに包み20分休ませる

華氏と摂氏

日本では摂氏が普通ですが、Anovaを使う場合は華氏も使うことがあります。 AnovaでもBoniqでも回転ダイヤルやステップボタンは0.5づつステップします。端末からは0.1ステップで設定できますが、ダイヤルでは0.5ステップです。摂氏だと0.5度単位ですが、華氏だと05ステップは0.277度になります。単純に使う場合は華氏の方が便利な場合もあります。まあ差をあまり感じたことがありませんので好みの問題です。

(135°F - 32) × 5 ÷ 9 = 57.222°C

計算よりここ使う方が早い です。